9)ニート生活編
年末、カウントダウン
それと同時に〆日
その時は、No.1になれるかどうかの瀬戸際だったように思います
鏡の前でスーツに着替えて準備をしているときに
「やめよう」と急に思いました
思考がヒートアップして熱が上がるとかそんなんじゃなく、割と冷静で
携帯電話の電源を切りました
いつの頃からか鬱々として楽しめない毎日をどこかで変えたいとか、何かしらの手がかりを探しながらやっていたけども「多分根本を変えないとダメなんだろう」と冷静に思える瞬間が来たと思います
で、支度をやめて、その日は普通にテレビを見ていた気がします
決断したもののちょくちょくよぎるので、「何も考えないでおこう」というのに努めました
しばらくは、とにかく考えることから逃げ出したかったので、朝起きたらパチンコに行って、帰ってきたら映画を見たり、漫画を読んだり
初めのうちは、むず痒い気分ではあったのですが「当分はこれでいっか」的な気分が強くてそこからは、まさしく憧れの極楽ニートの生活をしていました
「お金を手に入れたら今の現状が変わるだろう」
「1位になったら今の現状が変わるだろう」
「旅行に行ければ今の現状が変わるだろう」
と、「たられば」の話がずっとループしていて
常に目の前にある何かしらの壁が、現状の自分に納得できていない理由だと決めつけていました
目の前の納得できない理由を、その都度一つずつ潰していきましたが、迷いやモヤモヤは埋まらないまま
「プレッシャーから解放されて、純粋な時間を作ればこのモヤモヤが払拭するだろう」
モヤモヤを解決したく、そのためには時間を作れば解決するのでは?
と思いいざ過ごしてみて1週間経っても1ヶ月経っても根本の部分は解決しないまま、満たされない気持ちで結局のところ過ごしていました
そうは言ってもひとまず貯金で生活はできそうなので笑
それが尽きるまでには何か見つかるだろうなと淡い期待をしていたのですが、半年であっと言うまに貯金が尽きました
最初は悠々自適な生活でしたが、最後の方は生きるために必死になっていました
生活をするために、時計を売ったり楽器を売ったりして食い扶持をつないでいたのですが、どうにもこうにも首が回らなくなって最終的に実家に帰ることを決意
故郷に錦を飾るごとく、万全の状態で帰りたかったのですがね
「けども、仕方ない、ここらで諦めて正解かもな」
と自分に言い聞かせたのを覚えています
志半ばで地元へあえなく帰ることとしました
帰ると決意した瞬間今まで足掻いていた何かから解放がされて、気持ちが楽になりました
本当最後は生活に必死だったので笑
実家に戻っていっぺん性根を入れ直そうと行けないと、自分でも思っていました
なので以前勤めていたピザ屋で働かせてもらう手配をして地元へと戻ります